地球に生命が存在するのは、実は地球外から生命はやってきたのだという説がある。生命の「地球外起源説」、「パンスペルミア説」と呼ばれている。これは、19世紀の終わりにアレニウスという学者が言い出した話で、それ以来、いろいろな学者がいろいろな兄弟、姉妹説を唱いだしたようである。
「生命地球外起源説」。ぱっと聞くと、何だかとても異端な響きのある言葉だ。しかし、これは実はごく自然の話である。そもそも、地球上に生命が誕生したその根源、原因とも全くはっきりしていない。ただ、地球上にもともとあったメタンガスやアミノ酸(に近い高分子化合物)があって、それらが大気中、或いは水中で雷などの刺激を受けて反応し、生命の素ができたのではないか、のような説はあるが、では、そのアミノ酸やらガスの成分などは一体何処からきたのか?と考えると、やはり、地球も宇宙空間に浮かんでいる天体なのだから、自身の中にある材料と共に、外部からの材料提供もあったはずだ、と考えるのは、ごく自然の話である。
実際にどんなものがあるかといえば、例えば、隕石とともに生命も地球に飛来したという説、また彗星説、あるいはかつてUFOに乗って地球へやってきた生命の生き残りだという話まである。もしかしたら、地球人は、宇宙のどこかからやってきた異星人が作り出し、進化させたものではないか、という説も。これらはいずれも、地球生命の起源は宇宙にあるのだから「地球外起源」ではあるわけだ。
当然、これには多くの反論があるようだ。生命は、どうやってその生まれた惑星の重力圏を振り切ったか、また宇宙の過酷な環境を乗り越えて地球までたどり着く可能性はあるのか?そして、もし異星人などがいるとしたら、地球へやってくる理由、価値はあるのか?またエネルギーの採算などはとれるのか?などということになってくる。「地球外」ときいて、この後者である異星人パターンが真っ先に頭に浮かんできた人もいるだろう。ただ、ここでの話は、前者の考え方に近いものということで進めている。
以前、火星に生命がいたんじゃないかという説を裏付ける証拠が、火星から飛んできた隕石に見つかったと、NASAから発表があった。これが確かだとすると、地球に存在する生命ってのも、実は環境さえ整えば宇宙空間にありふれたものということになるわけで、当然、E.Tの存在可能性もグッとアップしたわけだ。